英Raspberry Pi Foundationは5周年記念としてRaspberry Pi Zero Wを発表しました。US$5ドルで販売され、MagPiマガジンの付録として品切れ続出となったRaspberry Pi ZeroにWiFiとBluetoothの機能を加えたモデルですが、US$10ドルで販売されるということで再び注目を集めています。

アンテナはProant ABのライセンスによる興味深いものですが、Raspberry Pi Zero Wを日本国内で使用する際の問題は工事設計認証(技適)を受けているかどうか、認証マークがあるか無いかという点です。どうして海外のワイヤレス製品の技適がいつも話題になるかというと、一般的には認証マークが無ければ国内で使うと違法になってしまうからです。

上はMake:の動画からのショットですが、Raspberry Pi Zero Wの裏面には確かに認証マークが印刷されているものの、認証番号は見当たりません。

通常、認証マークと認証番号は並べて併記されるはずで、スイッチサイエンス・マガジンが「Raspberry Pi Zero Wの工事設計認証(いわゆる技適)については、現在Raspberry Pi財団に確認中です。」と記しているのは、このあたりの事情のことなのかも知れません。

もう一つ気になるのは、知る限り、認証マークがあるボードに搭載されたワイヤレス・モジュールの全てが金属製シールドに収められているのに対して、Raspberry Pi Zero Wでは該当するチップとその周辺が剥き出しになっている点です。

総務省が定める端末設備等規則第9条には「使用される無線設備は、一の筐体に収められており、かつ、容易に開けることができないこと。」と記されており、JATE(一般財団法人 電気通信端末機器審査協会)のQ&Aのページでは、端末設備等規則第9条対象のモジュールを申込むときの注意点として「一方、小電力データ通信では高周波部・変調部を半田付けした金属シールドで保護し、識別符号の入ったROM-ICを半田付けしてあれば規定を満足します。」と記されています。

つまり、ユーザー側で勝手に弄ったりすることが無いように配慮されているわけなのですが、その点についてRaspberry Pi Zero Wは要求される仕様を満足していないのではないかと思われます。もし、それでも正当に工事設計認証を通っているなら、US$10のRaspberry Pi Zero Wは、かなりおいしいと言えるでしょう。