『低価格3Dプリンター市場の競争激化に伴って、小規模なスペシャリスト集団として伸びしろを失ってしまいました。他の活動に集中するため、リードできる余力を残している今のうちに撤退を選びます。』RepRap Professional Ltd. – RepRapPro

新年早々にそんなステートメントをRepRapProがウェブサイトに掲示している件ですが、RepRapのリーダーとしてオープンソースの一角を担って来た企業だけに、今回の報は少々ショックです。確かにHuxleyMendelといった旧モデルは市場で淘汰され、売り上げが落ちていただろうことは想像に難くありません。新しいデルタ機のFisherは鈍重なデザインで持てる性能を正しく評価されずに停滞気味。しかし、ここで急に営業終了を決断した主因はどこにあるのでしょうか。

RepRapフォーラムRepRapPro closing downというスレッドにテック・サポートを務めていた人物(Ian – droftarts)から『私は12月11日に失業しました。面倒を避けるために公式な発表があるまで投稿を控えていましたが・・・』というメッセージが書き込まれています。つまり、クリスマス・シーズンの一掃セールをこなした後、新年が明けてから営業終了のステートメントを発するのは既定のことだったようで、それは上掲の思わせぶりなタイトルの12月18日付けのニュースからも窺えます。

さて、Replikeoは台湾の対岸に位置する廈門(アモイ)という経済特区と香港をベースとする新興企業ですが、Ormerod 2のクローンを本家RepRapProの売価£405に対して$319.99(換算£220)と半値同然で販売しています。RepRapProも素材の調達は中国に頼っている部分があるため、開発の手間要らずでオープンソースに只乗りをする中国企業に値段で勝負されてしまったらひとたまりも無いという弱点があり、そこを突かれて継続を断念したのではないかと思います。

ちなみにReplikeoではコントローラー・ボードDuetのクローンも販売していますが、その値段はRepRapProのセール価格£43.13の80%、本家Think3dPrint3dの売価£99の何と1/3程度です。もっともThink3dPrint3dのDuetはv0.85ですが、Replikeoのクローンは旧バージョンのまま。当たり前の話ですが、決して本家を超すことはかないません。

開発者がその労力を販売価格に転嫁してマージンを上乗せすれば、後追いのクローンの方が安く出せるに決まっています。では、クローンの業者が追い付いて来る前に開発をさらに先に進められるかというと、そう簡単には行かず、そこにオープンソースのジレンマがあります。