フィンランドのJonte Knifと彼の仲間たちによって作り上げられる工芸品のような25球式モノラル・シンセサイザーKnifonium。オープンソース・ハードウェアとか、キックスタート・プログラムといった今どきの流行とは一切無縁で、1ロットあたり6台というペースでコツコツと丁寧に手作りされ、ユーザーに直販されている。

2012年の終わりに売り出されるや瞬く間に売れてしまった最初の6台は単価9千ユーロ、1年以上を費やして完成した次の6台は1万2千ユーロだそうである。メジャーな電子楽器メーカーのデジタル一辺倒で出来上がっている製品と比べ、シンプルな構成のアナログ・シンセサイザーの響きには生々しさが宿る。Jonteの会社Knif Audioは音響スタジオ向けに管球式のマスタリング機材などを供給しているだけあって、妥協なしにハイ・エンドの性能が追求されている。

トランスを介したオーディオ出力というプロ仕様。ノイズはミックスしない限りゼロ。ホワイト・ノイズとピンク・ノイズの発生源もシールド・ケースを被せた真空管に磁石を着けたものだそうである。そして、木製のケースは板の段階から選択、ベンダー・レバーの革製ブーツは靴職人が作っているという具合。

いゃあ、でもメンテナンスとか修理はどうするんだろう。フィンランドまで送り返すか、お金持ちだと航空チケット代を払って来てもらうんだろうかねえ。

The Knifonium Vacuum Tube Synthesizer
http://www.synthtopia.com/content/2013/01/10/the-knifonium-vacuum-tube-synthesizer/