RepRapプロジェクトは短い間に幾つかの形が違うバリエーションを生み出しています。その1つが当初Wedgeと呼ばれ、後に名を改められて第2世代として認められたMendel。部材の減少と占有面積の削減を両立して、同時にDarwinとあまり変わらないプリント容積が確保されています。プロジェクトのコア・メンバーで、バース大学の学生だったEd Sellsがデザインに貢献しました。彼はDarwinとの比較をブログに記しています。

しかし、ステンレス・ロッド12本の組み合わせで立方体のフレームを形作るDarwinのスマートさに比べて、8ミリの寸切りボルト(全ネジ・長ネジ)剥き出しでテントのような形に組むMendelは武骨な感が否めません。また、吐出ヘッドが往復する動きに対して構造的に弱いという点も課題として残ります。

一方でDarwinからMendelへ継承された直動用の小径ラジアル・ベアリングの代わりにPLAで形成したブッシュの導入、フレームのジョイント部材の簡素化、Z軸用モーター2基の使用など大幅な合理化をミックスした提案がチェコのJosef Průšaによってもたらされました。このバリエーションはPrusa Mendelまたは単にPrusa(プルシャ)と呼ばれて、流通するプリント済み部品の価格低下に貢献しています。

余談になりますが、Josefは吐出後の樹脂が急激に冷たい平面に触れて変形するのを防ぐために、プリント基板の銅箔を発熱体として下敷きにするべく実験を重ね、それがPCB Heatbed MK1という商品になっています。他にアルミ板の背面にブロック型の抵抗素子を貼り付けて使う方法が見られますが、軽くて薄い点と自作が簡単に行えることで彼のアイデアの方に分があるように思えます。

Mendelの横幅50cm×奥行き40cm×高さ36cmというサイズは通常のデスクトップに気軽に置いておくには大き過ぎるためか、Ed Sells自身や他のメンバーからもミニ版(上掲イラスト)のプランが出され、すぐにHuxleyと命名されました。これもまた既に幾つかのバリエーションが生まれて来ています。Mendelで使われるNEMA17サイズのステッピング・モーターに対してNAMA14サイズのモーター、同じく8mmのロッドに対して6mmのロッドという風に小型化が図られています。

いずれにしても、ボルトとナット、プラスチック生成部品の組み合わせで直交軸ロボットのフレームを正しく組み上げるのは至難の技。位置決めに関係するタイミング・プーリーやアイドラーなどの回転部品には精度の良いパーツを投入して、ベルトもピッチをより細かなものに変えるようにしないと満足な結果は得られないことでしょう。